そういえば昔postpet（ポストペット）っていうメールで楽しむキャラがいたよね

　その昔、俺がパソコンと常時接続のネット回線を手に入れたとき、postpetというキャラクターがいた。ピンク色のクマで名前はモモ。飛行機の形に折りたたんだ手紙と一緒に相手方のメーラーに飛んでいく可愛いやつだった。

　俺はこのpostpetがお気に入りであり、当時のいわゆるメル友たちと頻繁にメールをやりとりしたのである。

　だがしかしブログ文化が生まれて、そのうちtwitterをはじめとした短文のＳＮＳが主流になると、メーラーを通したやりとりは廃れてしまい、いつしかpostpetたちも役目を終えてしまった。
　
　今はソニーのキャラクターとして活躍するばかりで、メールと一緒に飛んでいた時代は帰ってこない。

　でも俺としては懐かしさと愛着があるから、ときどきグーグルで検索して、またpostpetが活躍する日がくるんじゃないかと妄想するときがある。

　思い出補正が入っているから、メール文化の敷居が高かったことは否定できない。実際、俺だってもはやメール文化に触れる機会がごっそり減ってしまった。

　メーラーを起動するのはインターネットプロバイダの連絡を受け取るときだけで、その他の一般的な用途の受信はブラウザ上でやっているからだ。しかも受信ばっかりで送信することがほとんどない。

　昔の漫画や小説を読むと、好きな人に携帯電話のメールを送って返事が返ってこないかドキドキするなんて描写があるが、今の時代ならインスタントメッセージ型のＳＮＳの返事なんだろう。既読無視とかそういうの。

　もしかしたら十年後には新しいＳＮＳが登場して、既読無視って単語が廃れているかもしれない。

　時代を象徴する言葉は流行り廃りが激しいようだ。